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■ 考子凝縮崩壊による太陽超新星化阻止に関する企画
■ プロジェクト『How many miles to stars?』
□ ミューズ・ティンバーランドの発表による「考電変換」理論の解説
# 「File: C2E」

□ 目的
 太陽の超新星化を阻止する

□ 概要
 太陽に蓄積された情報を「考電変換」により物理記録媒体に拡散する

□ 原理解説
○ピグマリオン計画
 同計画を解析することで判明した四つの理論は、予防策であって対抗策ではない。実際に凝縮崩壊を開始した太陽を阻止する上では有効な手段となり得ないことは、同理論の説明を読めば理解できるかと思う。しかし予防策は対抗手段を生み出すための重要な示唆を含んでいることが多々ある。ここでは第二理論、『主体の占める単位時空を拡大する』を応用することでその対抗手段とする。

○第二理論
 第二理論は単純に主体つまり人間を物理拡散させることではない。同時に考子の拡散を伴わなければ情報的には同じことだからである。『考子・情報の時空的拡散』とも読み替えられるこの理論は、「時空的に拡散した考子・情報が凝縮崩壊を起こすことはない」ということを示している。このことから一度集束した考子・情報を再拡散させることにより、開始された考子崩壊を停止・鎮静化する事が可能であるとの推論を得ることができる。

○エングラム
 エングラムとは人類において後天的に発達した第十三神経索という脳細胞によるものであることは周知の如く。エングラムは意志や感情といった情報、つまり考子を言語等のフィルタを介さずに伝達することができるために、誤伝達による情報の変異および情報量の拡大を防ぐことができる特殊なインターフェイスであると言えよう。これはピグマリオン計画第三理論『情報を共有し、絶対量を減少させる』を実現するものである。

○第十三神経索
 考子もしくはそれに近いもので構成されると考えられるエングラムは、第十三神経索の働きによってその形を得ることができている。思考とは脳の神経細胞で伝達される微弱電流であることは二十世紀末に判明していたことだが、それを考子に変換しているのが第十三神経索であると考えられる。事実、第十三神経索が発達していない者や外科手術等で物理的に除去してしまった者にエングラムは存在しない。また、死後エングラムが消失するということもこれを裏付ける根拠とできるであろう。
 つまり第十三神経索では「電子←→考子」という「考電変換」が行われているという推論を得ることができるのだ。ここで「電子→考子」という単方向変換のみを論じていないのは、エングラムから流入した考子・情報を思考・意志として再変換することが可能だからである。

○「考電変換」
 ここで言う考電変換とは物質的な変換ではない。第十三神経索をデバイスとしたエネルギー変換の一種である。電気や熱のように一定以上の集束が起こると配列が崩壊し爆発的なエネルギーを生み出すことからも、考子を一種のエネルギー粒子と見ることができると言えるからである。
 考子=コギトンではなくコギトンはクォークに対応するものであるということも考えられるが、理論の裏付けができないためにここでは軽く触れるだけにしておく。

○エングラムインターフェイス
 「考電変換」が行われているのは人間・エングラム間だけではない。今日の機器に内蔵されているエングラムインターフェイスはエングラムから流入した考子・情報を解析し、電子情報を制御する働きを持っている。また、同インターフェイスを介してランバージャックの意志とコンタクトをとることができることから、双方向的な考電変換が可能であると推測できる。
 同インターフェイスはランバージャックの分身とされる。その実体は情報世界に存在したランバージャックと物理世界の接点を設けるために開発されたデバイスであると考えられるだろう。エングラムを持たない機械を考子により制御するための橋渡し役としてランバージャックを利用しているものと考えられる。それは初めにランバージャックが発見され、その応用技術として同インターフェイスが開発されたことからも説明できる。

○ランバージャック
 『彼』の正体を看破したという報告書を読んでいないために確証はないが、コンピュータに対する幻想や理想が生み出した考子の結晶であると考えられる。しかしここでは『彼』の正体ではなく、情報世界に存在し「考電変換」を行うことができるという性質が重要となる。
 ランバージャックにはエングラムが存在しないが、エングラム的に接触できることから第十三神経索に相当する情報的デバイスが存在すると考えられる。『彼』にとってエングラムインターフェイスという物理的デバイスこそがエングラムに相当すると言えよう。つまり『彼』は情報世界に於いて行う「考電変換」によって電子情報に構築し直されたエネルギーを、同インターフェイスを介して物理空間に転送・伝達する能力を有していると結論づけることができる。

□ 考電理論総括
 結論として、ランバージャックの協力を得て考子を電子に変換することが可能であれば考子の凝縮崩壊による太陽の超新星化を阻止し、また将来に向けての考子対策に有効であると考えられる。

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